地震や豪雨などの災害発生時、二次災害として心配されるのが停電です。水や食料は普段から数日~数週間分をストックできますが、電力は備蓄しにくいですよね。大規模な停電が起きたときに備え、電力を確保しておきたい方も多いのではないでしょうか?
そこで役に立つのが、電力をたっぷり蓄えておける「ポータブル電源」。特に定年退職後、趣味のキャンプや車での旅を楽しみたい方も準備しておくと何かと便利です。
この記事では、防災用としておすすめのポータブル電源や選び方のポイントについて詳しく解説します。
ポータブル電源の基礎知識
まずはポータブル電源の基本的な特徴や、よく疑問が上がるモバイルバッテリーとの違いについて確認しておきましょう。
モバイルバッテリーとはどう違うの?
災害時でもスマホやタブレットの充電ができるよう、モバイルバッテリーをお持ちの方もいるのではないでしょうか。モバイルバッテリーはコンパクトで携帯性に優れており便利ですが、充電対象や使用時間が限られているなどのデメリットもあります。
一方でポータブル電源は、携帯性では劣るものの充電対象や容量が多いため、長期的に安定したあらゆる電源供給が可能です。もし停電が長期化した場合、モバイルバッテリーだけでは不十分と言えるでしょう。
ポータブル電源の特徴
ポータブル電源の主な特徴は以下の通りです。
特徴
- 複数の端子(USB、AC、DC、シガーソケット等)で接続できる
- 充電状態で長時間放置してもバッテリーがほぼ減らない
- キャンプや車中泊などのアウトドアでも活躍する
- 自宅の庭やベランダでの作業にも利用できる
ポータブル電源は端子の種類が多く出力も高いため、停電時でもあらゆる電化製品が使えます。また、バッテリー消耗の心配が少ないので充電して収納しておけば、いざというときの予備電源として安心です。
ほかにも、レジャーシーンで調理家電・冷暖房機器を利用できたり、室内からコードをつなげずに屋外で電動機器の作業が行えたりもします。
防災用ポータブル電源を選ぶときのポイント
防災用のポータブル電源を購入する場合、特に重要視すべきポイントを解説します。
容量が多いもの
防災用に購入するなら1000Wh以上の容量が目安です。災害により停電が発生した場合、復旧までに約3~4日を要するとされているため、その期間をしのげるだけの容量が適しています。
ただし、停電が予想外に長期化する恐れもあるため、価格やサイズなどを考慮しつつ、できる限り容量が多いタイプを選べば安心です。
【実際の例】停電から復旧までの日数
- 新潟県中越沖地震:2日
- 東日本大震災:地域により3~8日
- 台風15号(千葉):19日
端子の数・最大出力数・周波数は十分か
端子の種類が多いほど、あらゆる機器を同時に接続できるポータブル電源。停電時はスマホやキッチン家電の電力確保に加え、夏や冬は冷暖房機器も併用しないと命の危険に関わります。
なお、ポータブル電源の最大出力を超えていたり、周波数に対応していなかったりする機器を接続しても、給電が行えず使用できないためご注意ください。
災害時に実用的な付加機能を搭載している
災害時の利便性をワンランクアップさせる、下記の+α機能を搭載した製品にも注目です。
ポイント
- LEDライト
- ワイヤレス充電
- ソーラー充電
- カーチャージ(車内での充電機能)
- 防水
- アプリ連携でのリモート操作
LEDライトは防災以外に、アウトドアでの照明としても長時間使えます。また複数の充電方法が可能であれば、災害時の状況に応じた効率的な充電が可能です。特にカーチャージ機能が搭載されたものは、停電が長期間続いた際に重宝するでしょう。
防災用におすすめのポータブル電源3選
ここでは、ポータブル電源の中でも防災用としておすすめのタイプをご紹介します。購入を迷っている方はぜひ参考にしてください。
TogoPower「ADVANCE1000」
充電池容量 | 933Wh |
端子の種類 | AC、DC、USB、シガーソケット |
サイズ | 29×20×20cm |
重量 | 8.6kg |
その他機能 | LEDライト、SOS発信モード、パススルー充電 |
933Whと防災用としては十分な容量を備えながら、重量8.6kgとコンパクトで持ち運びやすいサイズです。本体を充電中でもスマホなどへ給電できる、便利なパススルー充電機能を搭載。2か所のLEDライトやSOS発信モードは、アウトドアでもポータブル電源を利用したい方に役立つでしょう。
こちらの商品について参考動画をご紹介しますので、ぜひご覧ください。
キャンプのポータブル電 レビューをしながらポータブル電源選びのポイントもご紹介。【Togo power ADVANCE1000】【200Wソーラーパネル】 ちゃんねるいのば
JVC「BN-RB10-C」
充電池容量 | 1,002Wh |
端子の種類 | AC、DC、USB、シガーソケット |
サイズ | 33.3×24.4×23.4cm |
重量 | 10.9kg |
その他機能 | ポータブルソーラーパネル対応、パススルー充電 |
「防災防疫製品大賞©2021」の非常用電源部門で最優秀賞を獲得、「防災製品等推奨品」に認証されるなど、防災用として高評価を得ているモデルです。ポータブルソーラーパネルと組み合わせれば、コンセントがない屋外でも充電・給電を行えます。手厚いサポート体制が整っているので、初心者の方は購入を検討してみてはいかがでしょうか。
参考動画はこちら。
【ポータブル電源】JVC (日本ビクター) BN RB10-C AC出力1000Wで大容量1002Wh を購入しました!生活が激変します! Karaage Channel
EcoFlow Technology「EFDELTA1300-JP」
充電池容量 | 1,260Wh |
端子の種類 | AC、DC、USB、シガーソケット、ソーラーチャージ |
サイズ | 40×21×27cm |
重量 | 14kg |
その他機能 | 急速充電 |
1,260Whもの容量を設け、また最大13台同時に電力供給できる、大容量タイプのポータブル電源です。独自技術の「X-Streamテクノロジー」を採用し、1時間以内に80%充電という急速充電を実現しました。非常時や災害時の備えを万全にしておきたい方に一押しの製品です。
参考動画はこちら。
災害時にも役に立つ!超大容量・急速充電 次世代ポータブル電源「EF DELTA」 Digital Wackys Channel
ポータブル電源についてのQ&A
寿命はどれくらい?
充電100%から0%までの消費を1サイクルとすると、寿命は約300~3,000サイクルとばらつきがあります。しかし、充電の頻度はそれほど多くないと考えられるため、5~10年ほどは利用可能です。
長持ちさせる方法は?
以下の点に注意して使用してください。
- 容量を使い切ってから充電する
- バッテリー残量を60~80%で保管する
- 必要以上に充電を繰り返さない
- 高温多湿での使用や保管を避ける
エアコンも稼働できる?
6畳用エアコンの冷房であれば、1,000Wh程度のポータブル電源があれば使えます。しかし大型エアコンとなると、1,000Wh以上の大容量タイプでも1時間ほどしか稼働できないため、現実的には難しいでしょう。
処分方法は?
ポータブル電源を一般の家庭ゴミとして捨てると、収集車の中で発火や爆発を起こす可能性があり大変危険です。処分方法は以下の例を参考にしてください。
- 家電量販店へ持ち込む
- 製造元メーカーへ問い合わせる
- 自治体へ連絡する
- 不用品回収業者やリサイクルショップを探す
これからは一家に1台ポータブル電源
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大規模災害はいつどこで起きるか分かりません。
停電復旧までの生活を乗り切るためにも、ポータブル電源の購入をおすすめします。
これからは一家に1台、何かと便利なポータブル電源。あなたも検討されてみてはいかがでしょうか。