ここ最近、宮崎で発生した地震で「巨大地震注意」の発表があったり、台風が上陸したりと自然災害が増えています。災害はいつ発生するかわかりませんので、通常の生活をしつつ、いつライフライン(電気、ガス、水道、食事)が停止しても困らないよう常に準備しておくことが重要です。この記事では東日本大震災で被災した筆者が実際に困ったことや、地震時におすすめなポータブル電源などを紹介します。
過去の震災でのライフライン復旧日数
まず、過去2つの震災で電気、水道、ガスが9割程度復旧するまでの日数を見てください。
電気は地域にもよりますが、比較的早く復旧していることがわかります。
東日本大震災当時、筆者は仙台市若林区のマンション住まいでしたが、復旧するまでに電気は1週間、水道と都市ガスは約1か月かかりました。
プロパンガスの場合は、特に停止することなく稼働している家庭は多かったようです。
都市ガスの方はカセットコンロは備えておくと、いざという時に助かります。
東日本大震災の時に困ったこと
筆者の体験談ですが、震災時に特に困ったのが以下の2つでした。
スマートフォンが充電できない
一番困ったのは、やはり停電で充電ができずスマートフォン(iPhone)が使えなくなったことです。
スマートフォンが使えなくなると連絡ができませんし情報収集もできません。
当時は携帯用の充電器は持っていなかったため、1日で充電切れになってしまい音信不通になってしまいました。
区役所は電気が復旧していると聞き、さっそく区役所に行き3日後に充電できたのを覚えています。
スマートフォンが使えるようになって見てみると、ものすごい数のメールと着信履歴が……
なかには筆者が津波に流されたと思っていた方も。
心配してくれた方々に申し訳ない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
もし当時、ポータブル電源があればこういう事態にはならなかったと思います。
停電になっても充電ができるというのは本当に心強いのではないでしょうか。
ガソリンが手に入らない
次に困ったのがガソリンです。ガソリンスタンドが営業をストップしたためガソリンが底を付き車を動かせなくなってしまいました。
水道が出ているところまで車で行って水をポリタンクに入れて家に帰っていたのですが、徒歩で行かなければならなくなったので非常に困りました。
18リットルのポリタンクを両手に持って歩くのはかなりキツかったです。
東日本大震災の時に助かったこと
震災時に自宅にあった物で助かったことが以下の5つです。
石油ストーブ
震災当時は3月でしたが、雪が降ってとても寒い日が続きました。自宅には石油ストーブがあったので、とても助かったことを今でも覚えています。
暖がとれますし、お湯を沸かせますし、ごはんが炊けますし、食材があれば味噌汁もつくれます。焼肉もできました。
自転車
歩くのはちょっと遠い場所へ行くのに自転車は重宝しました。
ポリタンク(18リットル)
歩いて持つのは大変ですが、車に水を入れて持って帰ってくるのに容量が多いので助かります。
お風呂の水
お風呂の水は満タンにしていたため、トイレを流すのに使えたので助かりました。
カップ麺
もちろんお湯の方が美味しいのですが、水だけでも食べられますのでカップ麺はたいへん助かります。
地震時に必要なポータブル電源のポイント
地震時に備えるためのポータブル電源は、非常時に必要な電力を確保するために重要なアイテムです。以下のポイントを考慮して選ぶと良いでしょう。
選ぶポイント
1. 容量(バッテリー容量)
- 選び方: 使用する電気製品の消費電力に応じて、必要な容量を選びます。スマートフォンやタブレットだけなら100Wh〜200Wh程度でも十分ですが、照明や小型家電(ラジオ、扇風機、ノートPCなど)も使用するなら300Wh以上が望ましいでしょう。エアコンや冷蔵庫、電気調理器具を使用する場合は、2000Wh以上の大容量モデルが必要です。
2. 出力ポートの種類と数
- USBポート:スマートフォンやタブレットを充電するために複数のUSBポートがあると便利。
- ACコンセント:家庭用電化製品を使うためにAC出力があると汎用性が高まります。150W〜500W程度の出力が一般的です。
- DC出力:車載機器や特定の小型電化製品を利用するためのDCポートがあると便利ですね。
3. 充電方法
- AC充電:通常のコンセントからの充電が可能なモデルが多い。
- ソーラー充電:太陽光パネルで充電できるタイプは、電源が復旧しない場合でも活用できます。
- 車載充電:シガーソケットから充電できると、移動中でも充電が可能です。
4. 持ち運びやすさ
- 重量:持ち運ぶ必要があるため、できるだけ軽量なモデルを選ぶと良いです。10kg以下が一般的。
- ハンドルやキャスター:容量が大きい場合は、持ち運びがカンタンにできるハンドルやキャスター付きのモデルを選ぶと便利です。
5. 耐久性
- 堅牢なボディ:防塵・防水性能があると、過酷な環境でも安心して使えます。
- 温度対応:高温や低温でも正常に動作するよう設計されているか確認します。
6. 安全機能
- 過充電・過放電保護:バッテリーの寿命を延ばし、安全に使用できるように保護回路が搭載されているモデルを選びます。
- 短絡保護:万が一のショートにも対応できる機能があると安心です。
7. 充電残量表示
- 液晶ディスプレイ:バッテリー残量や出力状態が一目でわかるディスプレイがあると便利です。
8. 価格
- コストパフォーマンス:高性能な製品ほど価格も上がりますが、必要な機能に応じてバランスの取れたものを選びます。
では、実際にどんなポータブル電源が良いのか見てみましょう。
どのポータブル電源が良いか
ポータブル電源は容量によって価格が異なります。
地震で停電の際にエアコンや冷蔵庫を動かすとなると、それなりに大きい容量が必要です。
では、どのくらいの容量のポータブル電源が良いのでしょうか。
まずはエアコンから見てみましょう
ポータブル電源でエアコンは動くのか?
【化物級電源】猛暑!!台風!!もし停電したらポータブル電源でエアコンって何時間使えるの!?大容量のポータブル電源 ECOFLOW DELTA PRO で実際に検証してみた!! Kapi Lab.
この動画を見ると、3600Whのポータブル電源を使ってエアコンは9時間動作しています。
エアコンが9時間動いてくれたら助かりますね。
エアコンは冷房よりも暖房の方が消費電力が高いので、3000Wh以上のポータブル電源をおすすめします。
エアコンが動くおすすめポータブル電源(3600Wh)
3000W出力!圧倒的パワーのポータブル電源「DELTA Pro」がキター! カズチャンネル/Kazu Channel
「EcoFlow DELTA Pro」は3600Whの大容量ですので、ほぼすべての電化製品が動作します。オプションパーツを使えばEV自動車の充電まで可能。
停電になってもソーラーパネルがあればポータブル電源を太陽光で充電できます。
EcoFlowのソーラーパネルはこちら!
ポータブル電源で冷蔵庫が動くの?
停電、ポータブル電源で冷蔵庫を運転するソーラー発電クラブ
停電になると冷蔵庫の食材がダメになってしまうので心配ですよね。
上記の動画では、1229Whのポータブル電源を使っています。冷蔵庫は700Wの消費電力で8時間40分動作。
いかしながら、ポータブル電源で冷蔵庫を動かす場合の消費電力は、冷蔵庫のドア数や容量、運転時間によって異なります。
冷蔵庫も余裕を見て2000Whの容量があるポータブル電源だと安心でしょう。
冷蔵庫も動くおすすめポータブル電源(2000Wh)
【Jackery 2000 New】災害時に備える大容量ポータブル電源最速レビュー動画📚️この1本で十分!初心者でも分かる Jackery Japan
【2000Whクラスで最小、最軽量モデル】
2042Whの超大容量に加えて、定格出力2200W(瞬間最大4400W)の高出力のため、ほぼすべての家電が動かせて、複数の家電も同時に動かせるほどパワフル。さらに2000Whクラスの市場モデルより40%小さく、重量も34%の軽量化を実現しました。
※2024年8月時点。2000Whクラス双方向インバーター搭載のリン酸鉄モデルにおいて。Jackery調べ。
【CTB構造でスペース利用率が59%に増加】
世界初、2000Whクラスのポータブル電源にCTB(セル・トゥ・ボディ)技術を採用。セルをボトムケースのハニカム構造に直接統合する方式(CTB構造)により、スペース利用率が増加し、エネルギー効率、強度も従来の構造よりはるかに高くなりました。
【10年間毎日使える長寿命】
長寿命のリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載。約4000 回の充放電サイクルにより毎日使っても10年間使えます。
※4000回使用後も工場出荷時の70%を電池残量を維持します。
【停電時も安心のUPS&パススルー機能】
停電などの緊急事態が発生した場合でも20 ミリ秒 (0.02 秒) 未満で、電源供給をポータブル電源に自動で切り替え。充電したまま家電が使える「パススルー機能」にも対応しているため、普段から冷蔵庫などの家電に接続しておくことで、いつでも停電対策ができます。
【安心の5年間長期保証】
公式サイトで購入日から3年の保証に加えて、2年の自動延長保証を追加(製品の保証登録が不要です)。5年間の長期保証を実現しました。故障時の修理サービスや製品回収サービスもご用意しているので購入後も安心です。
Jackery ポータブル電源 2000 New は、ほぼすべての家電を複数台同時に動かせるのが強みです。
これ1台あれば、容量不足に困ることはほぼないでしょう。
「1000Wh以下」でおすすめするポータブル電源
【これは強い】欲しい機能全部入り!EcoFlowの最新作RIVER2Proを検証してみた結果サトシの趣味部屋
3000Whや2000wWhなど、そこまでの大容量を求めないのでしたら、1000Wh以下で優れたポータブル電源を紹介します。
EcoFlow RIVER 2 Pro|エコフロー リバー2 プロ
容量は768Whですが、X-Boost 機能で1000Whまで使用できます。
上記レビュー動画で「迷ったらこれ買えばOK」といわれてるくらい、いいとこ取りのポータブル電源なのです。
すべてのポータブル電源は、単体ではなくソーラーパネルとのセット購入をおすすめします。
停電でAC電源から充電できなくても、ソーラーパネルがあれば太陽光でポータブル電源を充電できるのがいいですね。
地震発生時にポータブル電源は強い味方になる
地震が発生すると、停電や通信障害など、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。そんな時、ポータブル電源は非常に頼りになる存在です。スマートフォンやラジオなど、情報収集に必要なデバイスの充電が可能で、照明や調理器具などの電源としても活用できます。防災用品として備えておくことで、緊急時に安心して対応できるでしょう。ポータブル電源は、災害時に私たちの生活を支える強力なパートナーとなります。備えあれば憂いなし! ぜひ、あなたも家に1台ポータブル電源を備えておきませんか。